METASPEED SKYレビュー:サイズ 26.0cm、重さ178g

2021年4月に発売されたMETASPEED SKY (メタスピード スカイ)は、アシックスのトップアスリート向けのランニングシューズ。カーボンプレートを搭載し、前足部のクッションに厚みを持たせることでストライド(歩幅)を大きく伸ばせるようにしている。実際に履いてみて気づいた点を紹介する。

ASICS METASPEED SKY

メンズは24.5~29.0cm/30.0cm、レディースは22.5~26.5cm

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この記事の目次

アシックスの「厚底」レースシューズ

今回紹介する「METASPEED SKY」の特徴は以下のとおり。

最大の特徴は、ミッドソールの前足部の厚みを調整することで、ストライドを伸ばす効果を高めていること。ランニングの速さはストライド(歩幅)とピッチ(歩数)に左右されるが、「METASPEED SKY」はストライドを伸ばしてペースアップするシューズだ。

一方で、2021年6月に発売が予定されている姉妹版の「METASPEED EDGE」は、ピッチを上げてペースアップを図るのが特徴。アシックスはスカイを「ストライド型」、エッジを「ピッチ型」の走法に適していると分類している。

METASPEED EDGEとの違い

「メタスピード スカイ」のスペックは以下のとおり。参考までに、姉妹版の「METASPEED EDGE」と、2020年6月に発売された「METARACER」と比較する。

METASPEED SKYMETASPEED EDGEMETARACER
型番1011B215(メンズ)
1012B069(レディス)
1011B427(メンズ)
1012B258(レディス)
1011B075(メンズ)
1012A946(レディス)
発売(予定)2021年4月2021年6月2020年6月
重さ(メンズ26.0cm)178g190g
ドロップ5mm8mm9mm
ミッドソールFF BLAST TURBO、カーボンプレートFF BLAST TURBO、カーボンプレートFLYTEFOAM、カーボンプレート/td>
アッパー100%リサイクルポリエステル素材のエンジニアードメッシュ100%リサイクルポリエステル素材のエンジニアードメッシュ斜め裁断メッシュ、水抜き穴
アウトソールアシックスグリップアシックスグリップアシックスグリップ、ウェットグリップラバースポンジ

METASPEED EDGEとの違い

主な違いはドロップと、ミッドソールの前足部の厚み。「METASPEED SKY」の方が、カカトから前足部までの傾斜差を表すドロップが小さい反面、ミッドソールの前足部に厚みを持たせることで、爪先のカーブがより上に反った設計になっている。

METARACERとの違い

主な違いはミッドソールの素材と厚み。両者ともにカーボンプレートを搭載しているが、「METASPEED SKY」の方が反発性とクッション性が高く、ロードランニングにおける衝撃吸収に優れていると感じる。

デザイン

まず側面に注目して欲しい。「厚底」という言葉がぴったりだが、靴底前部にも厚みがあるのが特徴だ。指先あたりはアッパーよりも、ミッドソールの方が厚い。

ミッドソールの外側には目立たない文字で「FF Turbo」と印字されている。これは「メタスピード スカイ」で採用された、ミッドソール素材の「FF BLAST TURBO」を表している。アシックスの軽量ミッドソールフォーム材の中で最も反発性に優れているという。

次に、アッパーを見ていこう。

アッパーは100%リサイクルポリエステル素材の「エンジニアードメッシュ」を採用。部署によって編み方が異なり、前足部と側面は孔を大きくして通気性を高め、ヒール周りは厚めにしてサポート性を高めている。

内側から見ると、アッパーのメッシュ構造がよく分かる。

タンはペラペラに薄く、足の形に自然と馴染む。

足首周りのアンクルパッドは柔らかい素材を配置することで、フィット感とサポート性を高めている。

ちょっと残念だったのがシューレース(紐)。わざわざ「ASICS」のロゴを入れている割には、チープな素材感が否めない。

靴底にはグリップ性に優れたアシックスグリップ(ASICSGRIP)を採用している。まだ濡れた路面で走っていないが、同じアシックスグリップを採用している「メタレーサー」のグリップ力は素晴らしいので期待ができそうだ。

カカトの中心部には窪みがある。よく見ると、アシックスのロゴの「a」が刻まれている。

サイズ感

METASPEED SKY」のサイズ展開は以下のとおり。

普段のランニングシューズ選びでは25.5cmか26.0cmで迷う。アシックスは比較的幅の狭い作りになっており、「メタレーサー」は25.5cmでやや窮屈に感じた。なので「メタスピード スカイ」は26.0cmを選んだら、結果的に正解だった。アンクルパッドでがっちりシューズを固定できるので、ゆとりあるサイズでも走行中にズレる心配はない。

耐久性

定点観測的に「METASPEED SKY」の消耗具合をアップデートしていくが、とりあえずデビューランで8km走った後の様子は以下のとおり。ミッドソールに刻まれた斜めの窪みがクッションの耐久性を高めている。

150km

よく見ると右シューズの小指のあたりに穴が空いている。ぶつけた記憶は無いが、もともと中身が透けて見えるほど薄いメッシュ素材なので耐久性は高くないのだろう。

METASPEED SKYの評価

実際に「METASPEED SKY」を履いて走ってみた感想をまとめていく。

驚くほど軽い

見た目からは想像できないほどの軽さには驚いた。メンズ26.0cmの実測値は178g。メタレーサーの190gよりもさらに軽い。

曲がらない

フォアフットで着地してもシューズが曲がらない。カカトから爪先まで伸びるカーボンプレートを内蔵しているため理解できなくはないが、ここまで曲がらないシューズは珍しい。

ストライドを伸ばしやすい

METASPEED SKY」はストライド型の走法に適した設計だが、確かに歩幅を大きく伸ばした時の着地がしやすい。ストライドが伸びるというよりは、ストライドを伸ばしても着地が快適なので自然とストライドが伸びる、と言った方が正しいかもしれない。

4:10/km前後が快適ペース

ビルドアップ走で5:00/kmから3:30/kmまでのペースで走ってみた感想としては、4:10/km前後のペースが最も快適に走れた。

クッショニングは意外と柔らかい

「メタレーサー」に比べるとソールに厚みがあり、クッションが柔らかい。クッショニングの感覚は、ニューバランス「FUELCELL RC ELITE」に似ている。

やや安定感に欠ける

公式サイトでは、「ミッドソールの形状を横に張り出すような立体設計とすることで厚みのあるシューズにみられがちなぐらつきやブレを抑制し、安定感のある接地感覚を実現」とあるが、個人的には左右のブレには弱い印象を受けた。

クッショニングが柔らかいため、着地の際にソールがぎゅっと圧縮されて左右のブレに弱くなる。ランニングフォームがしっかりしているランナーなら難なく履きこなせるだろう。そうでないランナーは高速ペースになるほど左右のブレが気になる。そういう意味だと、ランナーを選ぶシューズなのかもしれない。

僕の場合、フルマラソンのレースペース(4:10/km前後)であれば問題ないが、インターバル走や中距離走では厳しいと思う。

シューレースがチープ

唯一がっかりしたのが、シューレース(紐)の素材。その他の部分は素材にこだわっているのに、シューレースだけ残念な仕上がりだった。まあ、気に入らなければ取り替えればいいのだが。

長距離のロードランニングに最適

以上の特徴を踏まえると、「METASPEED SKY」は以下の用途に適していると感じる。

ASICS METASPEED SKY

メンズは24.5~29.0cm/30.0cm、レディースは22.5~26.5cm