COROS PACE 2レビュー:世界最軽量29gのランニングウォッチ

2020年11月に発売されたCOROS PACE 2(カロス ペース 2)は、ランニングウォッチの新興ブランド「COROS」のエントリーモデル。重さわずか29gでランニングウォッチとしては世界最軽量。腕に装着するだけで距離・高度・ピッチ・ストライド・心拍数などが計測できる。実際に使ってみて気づいた点を紹介する。

COROS PACE 2

PACE 2」はCOROSのランニングウォッチエントリーモデル。他にも上級モデルの「APEX Pro」と最上級モデルの「VERTIX 2」などがある。

この記事の著者:とも(tomo)

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この記事の目次

COROS(カロス)とは?

COROS(カロス)は、アメリカ発のウェアラブル端末のブランドだが、GarminやApple Watchほどの知名度はない。新興ブランドの位置付けだが、愛用者にマラソン世界王者のエリウド・キプチョゲがいることで、ランニング界では注目を集めている。

今回紹介するCOROSの「PACE 2」の特徴は以下のとおり。

最大の特徴は、重さわずか29gのデジタル時計にランニングウォッチの基本機能を詰め込んでいること。腕に装着して走るだけで、距離、高度、ピッチ、ストライド、心拍数などが計測ができる。

また、陸上競技場での計測に特化した「トラックランモード」や、インターバル走に適した「インターバルモード」など、ランナーに嬉しい機能も搭載されている。

Garminのエントリーモデル「ForeAthlete 55」の重さは37g。「PACE 2」はそれよりも8g軽く、世界最軽量のランニングウォッチを謳っている。レースや試合では、わずかな重さの違いがストレスの軽減につながるため、軽さは正義だ。

APEX、VERTIXとの違い

PACE 2」はCOROSの製品の中ではエントリーモデルの位置付けだ。ここではCOROSの上級モデルの「APEX Pro」と最上級モデルの「VERTIX 2」と比較する。

PACE 2APEX ProVERTIX 2
発売日2020年11月2019年9月2021年8月
定価(税込)27,390円35,900円75,900円
重さ(本体+ナイロンストラップ)29g49g
重さ(本体+シリコンストラップ)36g59g89g
本体42 x 42 x 11.7mm47 x 47 x 13.4mm50.3 x 50.3 x 15.7mm
バンド20mm20mm26mm
ディスプレイ1.2inch、240×2401.2inch、240×2401.4inch、280×280
スマホ接続BluetoothBluetoothBluetooth、Wi-Fi
防水性能5ATM(水深50m)10ATM(水深100m)10ATM(水深100m)
稼働時間(日常)約20日約30日約60日
稼働時間(GPS)約30時間約40時間約140時間
衛星モードGPS/QZSS、GLONASS、BeiDouGPS/QZSS、GLONASS、BeiDouGPS/QZSS、GLONASS、Galileo、BeiDou(2周波衛星通信対応)
光学式心拍センサー
光パルスオキシメータ
ナビゲーション
地図
音楽再生
その他Insta360カメラコントロール

PACE 2はエントリーモデル

PACE 2」は腕に装着するだけで距離や高度、ピッチやストライドはもちろん、内蔵された光学式心拍センサーで心拍数も計測できる。エントリーモデルとはいえ、市民ランナーが必要とする機能は揃っている。

血中酸素濃度は測れない

PACE 2」は光パルスオキシメータを内蔵していないため、血中酸素濃度は計測できない。まあ、市民ランナーで血中酸素濃度データを活用したトレーニングをする人は少ないので、なくても問題ないだろう。

上位モデル限定の機能

その他「PACE 2」になくて上位モデルにある機能としては、ナビゲーション・地図機能、音楽再生機能がある。スマホを持って走るなら、なくても困らない。

個人的には、最上位モデルの「VERTIX 2」が「Insta360」のカメラ操作に対応している点は惹かれる。ランニング中に手元で動画撮影の操作ができるのは良い。

デザイン

それでは「PACE 2」を詳しく見ていこう。

開封の儀

まずはパッケージから。今回はDARK NAVY(ダークネイビー)のシリコンストラップタイプを選んだ。

以下はパッケージの中身。リストバンド付きの時計本体(左)と充電用のUSBケーブル(右)。その他、製品説明書類とCOROSスティッカー、キプチョゲの写真入りカードが同梱されている。

時計本体

こちらが時計の本体。側面にはデジタルダイヤルとボタンが配置されている。

裏面には光学式心拍センサーを内蔵。充電用のプラグは金属部分が剥き出しになっている。ストラップの付け根の金具を横にスライドさせると、ストラップが着脱ができる。

ストラップは、ナイロンストラップ付きで29g、シリコンストラップ付きで36gとなる。

今回はフィット感と耐久性に優れたシリコンストラップを選んだ。

USB充電

充電はCOROS独自規格のプラグにUSB-Aから給電する。アダプターは付属していない。

主な機能

ここでは「PACE 2」のランニングウォッチとしての主な機能を紹介する。

デジタルダイヤル+ボタンで操作

基本的な操作はデジタルダイヤル(右上)とボタン(右下)で行う。デジタルダイヤルは回して上下スクロール、押して決定の操作ができる。ボタンは戻る操作と電源のON/OFF。

ウォッチフェイスはカスタマイズ可能

背景色や表示項目などを自分好みに変更できる。

多種多様なランニング計測に対応

アウトドアのランニングでは通常の「ラン」に加え、ウォームアップ→リピート(ラン+休息)→クールダウンをセットにした「インターバル」にも対応しているのが嬉しい。

また、陸上競技場で正確に計測できる「トラックラン」にも対応している。

他にもトレッドミルラン、バイク、筋トレ、トライアスロンなどにも対応している。

計測データ

ランニングを終了すると、スクロールして計測データが確認できる。

1km毎のラップタイム。

走行ペースと推移。

高度獲得と推移。

ケイデンスとストライド。

専用アプリで管理できる

COROSのスマホアプリでデータの管理や時計の細かい設定などが行える。

独自のトレーニングプランにも対応

COROSのスマホアプリを使えば、1週間のトレーニング計画を立てたり、トレーニングプランを作成したりできる。

他社ランニングアプリとも連携可能

以下のアプリと互換性があり、COROSのランニングウォッチで計測したデータを転送することができる。

Garminとの互換性はないが、僕の場合はGarmin、Apple Watch、COROSで計測したデータはすべて「Strava」で一元管理している。

PACE 2の評価

ここでは実際に「PACE 2」を使ってみて気づいた点をまとめていく。

とにかく軽い!

装着してまず実感するのはその軽さ。シリコンバンドを付けても重さはわずか36g。もはや付けているのを忘れるレベルだ。

GPS捕捉は早い

デジタルダイヤルを操作して「ラン」を選ぶと、GPSの捕捉が始まる。わずか2秒で捕捉できた。

GPSの精度は悪くない

これまでGarminとApple Watchを使ってきたが、「PACE 2」のGPS精度は決してこれらに劣ることはない。

計測データを見ていると、実際に走ったルートの10m以内には収まっているし(左)、歩道橋の上り下りの細かい動きなども正確にトラックできている(右)。

運動アラートが便利

走行時に表示するアラートが設定できる。例えば、1km毎のラップタイムを刻んだり、30分毎に水分補給をリマインドしたり、ペース・ケイデンス・心拍数が一定基準に達したことを知らせたりすることが可能だ。

誤操作防止機能で安心

ランニングを終了する際に、デジタルダイヤルを3秒間長押しする。たまに一時停止中に誤って終了してしまうことがあるので、この機能はありがたい。

シリコンバンドは一長一短あり

シリコンバンドはバックルの部分が二重留め仕様でしっかり固定できる。僕のように細い腕だとフィット感が損なわれず助かる。

一方でシリコンバンドの質感はチープな感じが否めず、肌に当たる部分なのでもうちょっと頑張って欲しかった。

スマートウォッチとしても使える

スマートフォンのプッシュ通知を受信する「メッセージ機能」を有効にすれば、着信やメール受信、カレンダーの予定などが手元で確認できる。ちょっとしたスマートウォッチ代わりにもなる。

エントリーモデルとして最適

PACE 2」は市民ランナーが使うランニングウォッチとしては必要十分な機能を持ち、エントリーモデルとしては最適だと思う。

ガジェット好きならハイエンドモデルに惹かれる気持ちは分からなくもないが、血中酸素濃度を使いこなすのは難しいし、ナビゲーションや音楽再生機能などはスマートフォンがあれば必要ない。

むしろ「PACE 2」に搭載されているインターバル走やトラック走などの機能の方が便利だし実用的だ。

COROS PACE 2

PACE 2」はCOROSのランニングウォッチエントリーモデル。他にも上級モデルの「APEX Pro」と最上級モデルの「VERTIX 2」などがある。