世界陸連が「アスリートのための栄養学」を無料で公開。炭水化物の摂り方など

世界陸上競技連盟(IAAF)が「アスリートのための栄養学」に関する最新の研究結果を公開。2019年8月時点で16本の学術論文と、6つのインフォグラフィックを誰でも無料でダウンロードできます(いずれも英語のみ)。
レース中に摂取すべき炭水化物の量や、ランニング中にお腹が痛くならないようにする方法など、ランナーに役立つ情報もあります。
Nutrition in Athletics – IAAF
スポーツ栄養学(sports nutrition)は日々進化しており、昨日までの常識が今日の非常識になることも。そこで世界陸上競技連盟は、英オックスフォード大学とオーストラリア国立スポーツ研究所の研究者を中心に、エビデンスに基づく最新の研究結果をInternational Journal of Sports Nutrition and Exercise Metabolismに取りまとめています。
個人的に興味のある内容を3つご紹介。

炭水化物を摂る量

Carbohydrates Intakes in Endurance Eventsによると、マラソンなどのエンデュランス系スポーツにおいて、摂るべき炭水化物の量は以下のとおりです。

運動時間 45〜75分 1〜2.5時間 2.5時間以上
炭水化物の量 0~20g/時 30~60g/時 ~90g/時
炭水化物の種類 複合炭水化物または単一炭水化物 複合炭水化物のみ

単一炭水化物はグリコーゲンやフルクトースなど。複合炭水化物はモルトデキストリンなどがおすすめとのこと。

炭水化物を摂る頻度

Mouth Sensingによると、炭水化物は出来るだけこまめに摂るのがベスト。
炭水化物を含む液体を口に入れるだけでも脳が刺激され、75分以上の運動においてパフォーマンスの向上が見られたというのは興味深いです。

Rinsing the mouth with a CHO-containing solution improves performance in exercise < 75 minutes duration. The performance benefits observed with mouth rinsing are similar to those observed when carbohydrate is ingested. CHO intake can stimulate areas of the brain that control pacing and reward systems.

胃腸を鍛える方法

ランニングをすると下痢をしやすくなる現象を英語ではrunner’s diarrhea(ランナー下痢)と言います。
Runner’s Diarrhea – How to Prevent Itでは、普段の練習で胃腸を鍛えてレースでお腹を壊さないようにする方法を紹介。

  • 胃を適度に水分で満たして走る
  • 食事を食べた直後に走る
  • 炭水化物を多めに摂取しながら走る

何だか気持ち悪くなりそうですが、普段から耐性をつけておけば、本番で苦しまないということでしょうか。

さいごに

世界陸上競技連盟の資料にはランニングに役立つ情報が結構載っています。ぜひ日本語化もして欲しいですね!

スポーツ栄養学: 科学の基礎から「なぜ?」にこたえる 単行本 – 寺田 新 (著)