新潟「越後妻有」の走り方:十日町エリアの屋外アートをめぐるコース

2021年7月25日〜9月12日に新潟県で「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2021」が開催される。開催に先立ち、清津川周辺(十日町エリア)をランニングしながら屋外アート作品(4点)を鑑賞してきたので紹介する。 アート作品も素晴らしいが、清津川周辺の川辺や稲田の風景も息を飲むほど美しい。

大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2018

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書いた人:マラソンブロガー「とも」。ツイッターストラバでも発信中。プロフィールはこちら

この記事の目次

越後妻有・大地の芸術祭

新潟県十日町市を流れる清津川(きよつがわ)周辺には「越後妻有・大地の芸術祭」をコンセプトに屋外アート作品が点在する。

越後の美しい自然を背景に、世界各地のアーティストがそれぞれの想いを込めた作品を展示している。

今回、約1時間の旅ランで見学できた作品は以下の4作品。

  • たくさんの失われた窓のために(作品番号:N028)
  • 清津川プレスセンター「きよっつ」(作品番号:N058)
  • ポチョムキン(作品番号:N019)
  • 中里かかしの庭(作品番号:N012)

他にもコース上に2作品あったはずだがスルーしてしまったようだ。作品一覧は公式サイトに掲載されているので、現地を訪れる際は事前に確認しておくことをおすすめする。

清津川周辺をめぐるコース

ランニングで「大地の芸術祭」の全作品を1日で見てまわるのは不可能なので、今回は「清津川フレッシュパーク」を起点に清津川周辺に点在する屋外アートを見物してきた。走行距離は約13km。

以下のストラバのアクティビティをクリックするとコースの詳細が確認できる。

清津川といえばトンネルから美しい渓谷が見える「清津峡」が有名だが、今回は時間がなくて行けなかった。さらに上流を目指せば「清津峡」にたどり着くが、往復で25kmほどになってしまう。

桔梗原うるおい公園

今回は清津川の北側にある「桔梗原うるおい公園」の無料駐車場に車を置いて走りに出かけた。園内には「たくさんの失われた窓のために」があり、この作品を観るためだけに訪れる人も多い。

たくさんの失われた窓のために(作品番号:N028)

最初に出会った屋外アートは、内海昭子作「たくさんの失われた窓のために」。越後妻有の観光パンフレットやウェブサイトでよく見かける有名な作品だ。2006年に製作され、作品番号はN028。

見る角度によって窓から見える景色が変化する。

清津川フレッシュパーク

桔梗原うるおい公園を後にして、清津川の対岸へ渡ると「清津川フレッシュパーク」がある。地元では有名なキャンプ・BBQサイトらしく、川沿いには多くのテントが設営されていた。

園内には無料で入れる足湯があったが、コロナなので今回はやむなくスルー。

清津川プレスセンター「きよっつ」(作品番号:N058)

清津川フレッシュパークの入口付近で、三角屋根の古ぼけた建物が目に入った。こちらは槻橋修+ティーハウス建築設計事務所による「清津川プレスセンター「きよっつ」」。2012年に製作され、作品番号はN058。当初はインフォメーションセンターの役割を果たしていたらしい。

清津川フレッシュパークを出て、清津川の左岸を上流に向かって走り続けた。さすが米どころの新潟県だけあって稲田の風景が美しい。

ポチョムキン(作品番号:N019)

集落を抜けて農道を走り続けると、遠くから寂れた鉄板が目に入った。もしかしてこれもアート作品?と思いながら近づいてみると「ポチョムキン」と書かれた看板が立っていた。

こちらはフィンランドのカサグランデ&リンターラ建築事務所による「ポチョムキン」。2003年に製作され、作品番号はN019。

錆びた鉄板が戦艦のフォルムを、巨木が艦橋(ブリッジ)を連想させる。映画『戦艦ポチョムキン』を観たことがある人ならピンとくる作品だ。

奥に入るとブランコが3つあった。明日は娘たちをここに連れてこよう。

峠越え

ポチョムキンを後にすると、長い坂道が始まる。こちらは「重地スノーシェッド」と呼ばれる雪除けだ。

スノーシェッドから見た風景もまたアート作品のようだ。越後妻有の見どころは屋外アート作品だけではない。この土地すべてがアートなのだ。

と、かっこいいセリフを思いついたはいいが、坂道がキツい。。実はまだ序の口で、まだまだ長い坂道が続く。あとでストラバのアクティビティを見たら、標高差150mもの坂道を上っていた。

峠の頂上あたりで「牧畑トンネル」に差し掛かる。中は真っ暗で人の気配はない。こういうトンネルは怖くて苦手なのだが、他に迂回路がないので、ここを通らないと先に進めない。仕方なく、猛ダッシュで500mほどのトンネルを駆け抜けた。

道中でよく見かけるのが「TOUR DE TSUMARI」と書かれた黄色い看板。なぜフランス語なのか分からないが、とりあえず道に迷わなくて済むので有難い。

瀬戸渓谷歩道

峠を下ると赤い鉄橋に差し掛かる。清津川の右岸に渡り、ここから県道353号を走ってスタート地点の桔梗原うるおい公園を目指す。

その前に「瀬戸渓谷歩道」と書かれた看板を目にしたので、寄り道してみることに。

しかしすぐに行き止まりになっていた。道は続いているようだったが、落石の恐れがあるのか先には進めない。

県道353号

ここからは県道353号を清津川の下流に向かってひたすら走る。歩道がないので車に注意しながら白線の外側のポジションをキープ。

中里かかしの庭(作品番号:N012)

途中、畑の中にカラフルなカカシを見かけた。作品であることを示す看板がなかったので、地元有志が作ったものかと思い込んでいたら、クリス・マシューズによる「中里かかしの庭」という作品だった。2000年に製作され、作品番号はN012。今回見た作品の中で最も古い。

ここで質問。この写真の中にカカシは何体あるでしょう?

答えは後ほど。

走りながら「アートとは何だろう?」と考えていた。この土地では「大地の芸術祭」というコンテクストの中でアート作品を鑑賞している。古ぼけた建物や錆びれた鉄板でも「これがアートです」という看板があると、アート作品と認識するわけだ。

逆に、カカシのように看板がないと「これってアート?」と迷ってしまう。

そんな中、ボロボロの廃屋を見かけた。これもアートなんだろうか?いや、これはただの廃屋だろう、きっと。

再び桔梗原うるおい公園へ

県道353号にも長い坂道があった。峠を越えて、下り坂を走り続けると「清津川フレッシュパーク」の看板が見えてきた。

夕日に染まる稲田が美しかった。これも自然が織りなすアートだ。

そして無事にスタート地点の「桔梗原うるおい公園」に到着。

最後に、先ほどの「この写真の中にカカシは何体あるでしょう?」の質問の答えは「5体」が正解。

お役立ち情報

今回の旅ランでは清津川周辺しか見てまわっていないが、越後妻有には広範囲に数多くの屋外アート作品が点在する。午前中に車で見てまわった作品をいくつか紹介する。

レイチェル・カーソンに捧ぐ 〜 4つの小さな物語

こちらは藤原吉志子による「レイチェル・カーソンに捧ぐ 〜 4つの小さな物語」。レイチェル・カーソンといえば『沈黙の春』が有名だが、彼女の思想に捧げた作品らしい。2000年に製作され、作品番号はK003。

それよりも二宮金次郎の格好をしているウサギのがインパクトが強すぎて、他のことが頭に入ってこない。

光の館

こちらは、アメリカ出身の「光の芸術家」として知られるジェームス・タレルの作品「光の館」。2017年に訪れた直島の「地中美術館」が素晴らしかったので、こちらもぜひ訪れてみたいと思っていた。

職場の同僚がここに宿泊したと言っていたが、どうりで開館時間が11時半〜と遅いわけだ。つまり宿泊者がチェックアウトした後に清掃してから観光客を迎え入れるので、正午近くにならないと入れない。

ちゃんと下調べせずに向かったら11時前に到着してしまった。まあでも近くの「レイチェル・カーソンに捧ぐ 〜 4つの小さな物語」で暇つぶしができたのでよかった。

「光の館」では屋根をスライドして天井を開けてくれた。屋根が開閉するのは感動したが、天井を一枚の絵に見立てるのは「地中美術館」と同じ。

越後妻有里山現代美術館 MonET

こちらは、十日町駅近くにある美術館「越後妻有里山現代美術館 MonET」。「光の館」の係員の方におすすめいただいたので訪れてみたが、建物も展示品も素晴らしかった。ちょうど昨日(2021/7/22)にリニューアルしたばかりだそうだ。

こちらが美術館の建物。中庭を挟んで回廊の展示作品を巡る形は、イタリア・フィレンツェの「ウフィッツ美術館」を連想させる。

ちなみに「MonET」は、Museum on Echigo Tumariの略だ。フランスの印象派画家のモネ(Monet)の美術館だと思い込んでいたので、「なぜモネの作品がないんだろう」と最後まで疑問に思っていた。

清津峡

最後に、今回の旅ランでは時間がなくて行けなかった「清津峡」。ここにはマ・ヤンソン/MAD アーキテクツによる「Tunnel of Light」がある。越後妻有でおそらく最も有名なスポットだろう。僕も雑誌で知って去年(2020年)の夏にここを訪れた。

以下はその時の写真。

関連情報

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