【On】クラウドブーム|Cloudboom 徹底レビュー
ランニングシューズ
クラウドブーム(Cloudboom)は、2層のCloudTecとカーボンファイバーを搭載したOn史上最速のロード用ランニングシューズ。10〜42.2kmの高速レースで自己ベストを狙いたいランナーにおすすめしたい。ちなみに僕はロングインターバル走やペース走の練習で使うことが多い。
この記事の目次
クラウドブームの特徴
クラウドブームの特徴は以下のとおり。
- カーボンファイバー搭載のスピードボード
- 2層のCloudTecクッション
- 通気性に優れたエンジアードメッシュ
- 高速レース・スピード走に最適
- 重さは208g(メンズ25.5cm)
- ドロップは9mm
- 定価は税込21,780円
最大の特徴は、カーボンファイバーを搭載したスピードボードを2層のCloudTecクッションシステムで挟み、On史上最速の走り心地を実現していること。公式サイトでは、「高速レース、10〜42.2kmのロードレース、長距離インターバル」での使用を推奨している。
クラウドブームのスペック
クラウドブームのスペックは以下のとおり。同じくOnの高速ランニングシューズ「クラウドフラッシュ(2020年版)」と比較する。
クラウドブーム | クラウドフラッシュ | |
---|---|---|
発売 | 2020年7月 | 2020年9月 |
重さ | 225g | 210g |
ドロップ | 9mm | 5mm |
ミッドソール | カーボンファイバー入りのSpeedboard、2層のCloudTec | カーボンファイバー入りのSpeedboard、2層のCloudtec |
アッパー | 超軽量エンジニアードメッシュ | シングルメッシュレイヤー |
アウトソール | ラバーグリップ | ラバーグリップ |
進化するCloudTec
Onのランニングシューズの特徴は、CloudTec(クラウドテック)呼ばれるデコボコ状のミッドソール。スイス工科大学と共同開発したこの特許技術は、ソフトな着地と爆発的な蹴り出しを実現している。
Onのランニングシューズデビューは「Cloud X」だったが、初めて見たときの衝撃は今でも忘れられない。「こんなので走れるのかな…」と不安に思いましたが、硬すぎず、柔らかすぎない絶妙なクッションニングの虜になった。
2019年7月に発売された「クラウドストラトス」では、On史上初の2層構造のCloudTecを搭載。ハニカム構造によりクッション性がさらに向上した。
そして2020年7月に発売された「クラウドブーム」は、2層構造をさらに進化させ、カーボンファイバーを搭載したスピードボードを上下のCloudTechで挟み込んでいる。CloudTecのクッションニングに、スピードボードが生み出すスピード力を掛け合わせている。
クラウドフラッシュとの違い
クラウドブームもクラウドフラッシュもOn史上最速級のランニングシューズだが、公式サイトによるとクラウドフラッシュは「ロードレース、5km、10km、テンポトレーニング、インターバルトレーニング」での使用を推奨している。つまり、フルマラソンなど長距離レースはクラウドブームのほうが適していると言える。
驚きの軽さ
メンズ25.5cmの重さは実測値で208g。とても軽いので高速レース・スピード走に向いている。
クラウドブームの外観
2層構造のCloudTecをさらに進化させたミッドソール。上部(緑のクッション)と下部(白のクッション)の間に黒板状のスピードボードを挟んでいます。
よく見ると、CloudTecの穴の位置が上下でジグザグになっているのが分かる。
アッパーには前部と左右に超軽量エンジニアードメッシュを採用。網の目が荒く、反対側が透けて見えるほど。
タンは薄く、足の形にピタリとフィットする。アンクルパッドは肌になじむ素材が使われている。
アキレス腱の部分が立体構造になっており、シューズのフィット感・安定感を高めている。
ヒールカップには薄くて柔らかい素材が使われている。外側には「On」のロゴが目立つ。
靴底にはフォアフットとヒール周りにグリップが配置されており、濡れた地面でも滑りにくく、雨の日のランニングでも安心して走れる。
クラウドブームのサイズ感
クラウドブームのサイズ展開は以下のとおり。
- メンズ:25.0〜30.0cm、31.0cm
- レディース:22.0〜28.0cm
普段のランニングシューズ選びでは25.5cmか26.0cmで迷うが、今回は25.5cmを選んだ。それほど窮屈には感じないが、26.0cmのほうが足指まわりに余裕があって良かったと思う。
クラウドブームの耐久性
耐久性に関するレポートは後日、アップデートする。
クラウドブームの評価
クラウドブームを実際に履いてみて気づいたことをまとめていく。
着地は柔やく、しなやか
ダブルのCloudTecのクッショニングにより、着地が柔らかく、衝撃から足を守ってくれる。かと言って柔らかすぎず、しなやかで弾力性がある。カーボンプレート・ファイバーを搭載したシューズの多くは硬い板のように曲がらないが、クラウドブームのスピードボードは結構曲がるのが特徴。
最も快適に走れるペースは4:00/km前後
実際にロードで走ってみた感じでは、4:00/km前後のペースが最も快適に走れた。これならフルマラソンでもサブ3が余裕で狙えそう。4:00/kmを切っても安定性が損なわれず、ロードでのスピード走、インターバル走でも出番が多くなりそう。
雨の日も大丈夫
雨の日にも走ってみたが、アウトソールのラバーのグリップ力がめちゃくちゃ秀逸。濡れた地面でも滑る心配はない。
Onの「クラウドブーム」は、取扱店舗や公式サイト、その他ネット通販サイトで販売している。幅が若干狭いので、足が幅広の人は0.5cm上のサイズも試着することをおすすめする。
